理解出来ずに電話をする。 バスが来ちゃうかもしれないから
手っ取り早く電話で。
?????????
『はいよ~!』 テンションが
高めのヒロ。
『サボるってどーゆー事??』
『今日学校サボって俺んちで遊ぼうぜ?』
どうしよう。 今日は苦手な体育があるんだ。
ヒロと遊びたいし
…まぁいっか!
『ok~!!』 軽く返事をし、
ヒロの家から一番近いバス停を聞いてそこ に止まるバスに乗り込んだ。
バスに乗り、 ヒロから聞いた
見慣れない場所にあるバス停で降りる。
バス停の前にいた黒い自転車に乗ったヒロ が
親指で後ろを指さした。
「乗れ!飛ばすからしっかりつかまってろ よ~」
美嘉の体をヒョイと持ち上げ後ろに乗せ、 自転車をこぎ始める。
ヒロの背中にぎゅっと強くつかまり、 初めて感じるヒロのぬくもりに ドキドキしていた。
ヒロの家に到着。
「おじゃましまぁす…」 小声で呟いたが
返答はない。
「誰もいねぇよ!」
なぬ!?誰もいない? じゃあもしかして二人きり??
…今まで付き合った人数は三人。 どれも短期間で
終わった。
理由は お互い本気で好きじゃなかったかからだと 思う。
外でのデートなら したことはある。
でも男の人と部屋で二人きりで遊ぶなん て…
実は初めてだ。
床に散らばった洋服や教科書やアクセサリ
ー類。 さすが男の人の部屋。
緊張のせいか 落ち着かない。
でも慣れてないことは ヒロに知られたくない。
「緊張すんなって」 ぶっきらぼうに
頭を撫でるヒロ。
緊張してるの バレてたみたい…。
二人で学校のこと… あの先生がどーとか、 あの子はあーだとかを 話していた。
微妙で曖昧だった気持ちは確信にかわり、 不安が一つ生まれた。
━美嘉はヒロが好き。 ヒロはどう思ってる?━
お昼になり 昼食を買うためコンビニへと向かう二人。
歩いている途中、
ヒロが美嘉に向かって 片手を差し延べてきた。
「え?何??どうしたの??」 ヒロはちょっと照れて頭を掻きながら
強引に手を握った。
「お前~危なっかしいから俺につかまって ろ」
初めて握ったヒロの手。 大きくて…
小さい美嘉の手を包み込んでくれている。
家に帰りご飯を食べ終えまったりとしてい ると、 ヒロが鞄の中から何かを探し始めた。
取り出したのは インスタントカメラ。
「写真撮ろうぜ!」 慣れた手つきで肩に手を回すヒロ。
眩しいフラッシュが 二人を照らす。
その時… チュッ?ッ
ほっぺにヒロの唇が 軽く触れた。
…!?!?
何が起きたのかわからずヒロから???と離 れ、
唇が触れたほっぺに手をあてる。
「嫌だよな。ごめんな」 悲しげなヒロの表情に
逃げたことでちょっぴり罪悪感を感じてし まう。
「嫌とかじゃなくて…びっくりしたの!!」
「だよな。ごめんな。俺美嘉の事好きかも しんねぇ」
「……えっ??」
「キスしてもいいか?」
まだ付き合ってるわけじゃないのに。
…体目当て じゃないよね??
でもこの時は体目当てかより、 キスを拒んでヒロに嫌われる方が怖かった んだ。
だから…
「いい…よ」 ヒロは肩をそっと抱き寄せ、再びほっぺに
軽くキスをした。
唇はゆっくりと移動し… 二人の唇が重なり合う。
これがヒロと 初めてのキスだった。
何度も繰り返し、
…ヒロの熱い舌が 入ってくる。
10 分くらい唇を合わせるとヒロは美嘉をお 姫様だっこし、
ベッドまで運んだ。
ヒロは美嘉の首元を 優しく指でなぞる。
「やぁ~くすぐったいよぉ!!???」 緊張を紛らわすために
わざとらしく笑う美嘉を見て ヒロは手の甲に唇を当て心配そうな顔で言 った。
「美嘉…震えてんの?もしかして初めて か?」
体はいつの間にか小刻みに震えている。
…不安。
…怖い。
経験ないのがバレたら面倒だと思われて 嫌われちゃうかも…。
不安そうな美嘉をよそにヒロは美嘉の脇腹 を
両手でくすぐり始めた。
「くすぐったい~やめてぇ!!」
手を押さえて抵抗する美嘉を抱き起こし 強い力で抱きしめるヒロ
「…俺でいいのか?」
笑ったおかげで、 不安も消えた。
…静かに頷く美嘉。 ヒロとならいいの。
「大丈夫怖くねぇから。優しくするから…」
そう言って再び優しくキスをした。 ヒロは初めての美嘉を
優しく抱いてくれた。
気持ちが通じ合ったのかと錯覚してしまう くらいに…。
一つになる時、 痛くて怖くて泣きそうになっている美嘉の 手を
ずっと握りしめていてくれたよね。
「怖くねぇから…嫌だったら言えよ?ちゃ んと止めっから」
ヒロの声と優しい目が 安心をくれた。
“好きだよ” そう言ってくれてる 気がしたんだ。
少しは近付けたかな…。
腕枕で寝ながら 思い出していた。
初めて触れた男の人の体はとても大きくて ヒロの体温はとても温かく心地良かった…
ヒロと一つになれてねすごく嬉しかった。 後悔なんてしてない。
だけど…
だけど…
一つになった時違う女の人の名前を呼んだ こと。
気のせいだよね? 聞き間違いだよね…??
?????????
ヒロの phs の着信音が 鳴った。
「出ていいか?」
申し訳なさそうに言うヒロに 腕枕から降りて頷いた。
『咲?』
……咲 さっきヒロが
間違えて呼んだ名前。
その名前は実在した。 高まる不安。
気のせいじゃ なかったんだ…。
『俺?いや。おぉー咲は?そっか。じゃあ また』
ねぇ、 もしかして彼女と別れてないの??
沸き上がる疑問。 信じたいけど、 でも…。
勇気を振り絞って 聞いてみる。
「ヒロ、まだ彼女いるの…??」
「いきなりどうした?」
…心なしかヒロが少し動揺して見える。
「だって、さっき美嘉の事咲って呼んだ よ?電話来た人だよね…??」
返事がない。
「正直に言って??」
ヒロは 下を向いた。
返事はなんとなく わかってる。
「…別れてない。嘘ついてごめんな」
ヒロには彼女がいた。 別れてなかった。
じゃあなんで 抱きしめたの??
これじゃあただの都合のいい女じゃん。
目からは涙がぽろぽろと流れ落ちた。 悲しみ
悔しさ 恥ずかしさから出る涙。
指で涙を拭くヒロ。
顔を見ることが出来ない
「…帰るね」 逃げるように家を出た。
……好きなのは 美嘉だけだったんだ。
それから一時期はヒロと遊んだり連絡取る ことはなくなった。
しかし時がたつにつれ
“別に友達でもいいや” と思えるようになり、
返していなかったメールも そっけなくだけれど返すようになった。
ある日の放課後、 美嘉と??は 街へくり出した。
「美嘉と街で遊ぶの久しぶり~!」
「んだんだぁ?」 二人で笑いながら歩いていた時…
「あれ?????とヒロ君じゃ~ん!」
??が二人のもとへ 駆け寄る。
…??と????は二人仲良くどこかへ消えてい った。
残された美嘉とヒロは気まずい雰囲気のま ま、
近くの大きい公園へと向かう。
「最近どうよ?」
「へっ?何が??」 突然のヒロからの問いに突拍子もない声を
あげてしまった。
「恋してんのか?」
「して…たけど、今はしてないかなぁぁ~」
「どんなやつに恋してたの?」
「最低だけど~…いい男かなぁ??美嘉に とってはねっ!!」
「美嘉に好かれる男は~うらやましいな」
……もしかしてヒロは 美嘉の気持ちに気付いてなかったの??
「ヒロ彼女いるでしょ!美嘉なんて独り身 だよ~あ~寂しい~!」
「俺もう別れたし」
どうせまた嘘だよ。 聞こえないフリをした。 もう
期待して裏切られたくない…
冷たい風に 体が震える。
「おいで」 手招きをするヒロに
おずおずと近づいた。
ヒロは美嘉の後ろに回り 制服のブレザーをまきつけ
ぎゅうっと抱きしめた。
「あったけ~な。ずっとこうしてたいな」
「うん……」 この時、
決心した。
もうヒロとは 連絡とらない。
せっかく諦めたのに また好きになって傷つきたくないから…。
その日から メールは返さず 電話にも出なくなった。
教室まで会いに来ることもあったけど
…避け続けた。
それでも何日も何日もヒロからの電話やメ
ールは止まる気配はない。
ある日の朝 ??に教室の隅に 呼び出された。
「美嘉はヒロ君のことどう思う~?」
「どーもこーも彼女いるし!!」 ヒロの彼女の話は
もううんざり。
「????から聞いたけど 別れたらしいよ?」
「…へっ??」
「本気で好きな子出来たから別れたって? マジ好きみたい!!誰だと思う?美嘉だよ。 美嘉?」
諦めたはずの心は いとも簡単に揺れ動く。
…緩い決意。
??は続ける。
「ヒロ君が美嘉ときちんと話したいから今 日の放課後図書室で待ってるって!」
「…わかったぁ」
??????????? 今日最後の授業が終わるチャイムが教室に
響く。
教科書をカバンにしまっていると、 後ろから肩を叩かれ
振り向いた。
「美~嘉?」
…??だ。
「頑張ってね?あたしも今日????に告るか ら。夜電話ちょうだいね!」
??は早口で話し、 ウィンクをして 去っていった。
??、告白するんだ。 あ~なんか緊張するっ。
手に汗かきながら 図書室へ向かう。
図書室の前に着き、 ドアの前で唇をかみしめながらドアをあけ た。
??????ッ 机に座っているヒロ。
「よぅ~」
「…ども」
「久しぶりだな。メールとかシカトしやが って」
「…ごめん」 無言が続く。
ヒロは気まずい雰囲気をかきけそうと、 必死で口を開いた。
「こないだ悪かった」 いきなりの言葉。
わけがわからない。
「なにが?」
「俺んちで遊んだ時、あんなすぐ手出して…