でも???に謝るまでは絶対に返事はしない し、
電話も出ないつもり。
上靴はゴミ箱から見つかったが???達から の嫌がらせは続いた。
教科書を破かれ、 ジャージを隠され…。
しかし最近まで元カノからもっとひどい嫌 がらせをされていた美嘉にとって ???の嫌がらせはなんとも感じなかった。
しかし… ある日体育の授業を終えジャージから制服
に着替えていた時、 制服のポケットにいれておいたはずの phs が無くなっていることに気付いた。
教室に帰りカバンを隅々まで調べてみたけ れど、やっぱり無い。
落としちゃったかな…。
次の日になって、
phs を探すためにいつもより早く学校に着 くように家を出る。
教室に入って自分の席にカバンを置いた時
机の中から無くなったはずの phs が音をた てて床に落ちた。
親切な人が拾ってくれて机の中に入れてお いてくれたのかもしれない。 後ろにプリクラ貼ってあったし…。
拾ってくれた人に感謝をしホッと一安心を して
床に落ちた phs を拾い顔を上げて黒板を見 たその時…
【tel070-5072-380*☆アドレス
mika-0512**@pdx.ne.jp☆寂しいので誰か なぐさめて~(>_<)一年三組 美嘉】
書いた覚えのない美嘉の phs の番号とアド レス。なぜか黒板に書かれている。
おそらく???だ…。 いや、 確実に???しかいない。
嫌な予感がして、 隣のクラスとそのまた隣のクラスの教室に 入り、黒板を見た。
案の定、 全クラスの黒板に同じ事が書かれてる。
きっと二?三年生のクラスにも書かれてい るだろう。
「ありえないし…」
教室のドアを軽く蹴り、自分のクラスの黒 板だけを消して、 後はそのままにしておくことにした。
今から全クラスを消すのは無理。
授業が始まるとポケットで震え続ける phs。
休み時間になれば非通知の電話。
好奇心か、 教室まで美嘉の顔を見に来る人までいる。
届くメールの内容は、
《ヤラセロ》
《ナグサメテアゲル》 そんなのばかり。
欲望の塊だ。
「???達消えろ!」
「教室に来るやつらも暇人だね。気にした らダメだよ!」
慰めてくれている??と??をよそに考えてい た。
全クラスに書いてあったってことはヒロも 見たよね…
どう思ったかな? 美嘉が書いたと思ったかな??
昼休みになって相変わらず鳴り響く phs と、 冷やかしの男達をよそに美嘉と??と??はお 弁当を食べ始めた。
???? 教室のドアが乱暴に開く音で
お弁当を食べる手を止める。
みんなの視線がドアのほうに集まる。
…ヒロだ。 ヒロが教室に入って美嘉のほうに近寄り、
息切れをしながら言った
「電話繋がらねーし…何があったんだよ。こ の騒ぎはよ?」
「別に…」
ヒロは机に置いてあった美嘉の phs を強引 に奪いボタンを押す。
受信したメールを見ているのだろう。
phs を見たヒロの表情は鬼のように変わり phs を机に強く叩きつけて叫んだ。
「おい、俺の女いじめてるやつは誰だよ?」 クラス中は静まり返り、冷やかしで見に来
ていた男達はサッと退散して行く。
「黒板に美嘉の番号とか書いたのは誰だっ つってんだよ!名乗り出ねぇなら意地でも 探すからな。そん時はぶっ殺す。覚えてお け」
その時、 泣きそうな顔をした???が立ち上がり頭を 下げた
「ごめんなさい…」
意外な光景に息を飲む。 ???の方に向かい
???の机を思い切り蹴り飛ばすヒロ。
「てめぇが黒板に書いたのか?次美嘉にな んかしたらわかってるよな?」
机は激しい音をたてて倒れ、 ???は下を向いたままブルブル震えていた。
ヒロは美嘉のほうへと再び戻り、 後ろから体に手を回して言い放つ。
「俺の女いじめる奴は例え女でも許さねぇ から」
ただでさえ迫力のあるヒロがキレて みんなは騒然…。
「美嘉のダーリンマジかっこいいぢゃん?
そろそろ許してあげな!」
??が 耳元で呟いた。
ヒロは美嘉の頭をポンッと軽く叩き、 美嘉にしか聞こえないような声で言った。
「今日放課後図書室で待ってっから。来る まで待ってるからな」
そう言い残し 教室から出て行く。
涙目の???がこっちに 向かって来る。
「美嘉、??ごめんね…」
「…どうする?!」 腕を組みながら美嘉の返事を待つ??。
「…もういいよ美嘉も悪いしみんな仲直り って事で!!」
「ありがとう…」
“ヒロ親衛隊”の三人はペコリと頭を下げ てそそくさと去って行った。
嵐はやっと 過ぎ去る。
放課後になり、 図書室へ向かう。
図書室の前。 今日の昼休みのヒロを思い出すと笑みがこ ぼれてしまう。
真顔に戻しゆっくりとドアを開けた。
ヒロはいない。
「…ヒロ??」 とても不安な気持ちに
襲われた。
その時…
「美嘉~!来てくれたんだな!」 ヒロは驚かそうとしたのか本棚の横から飛
び出し抱き付いてきた。
「ヒロ…今日はありがとうね」 ビックリしながらも
小さくお礼を言う。
「好きな女が傷つけられたら助けるのが普 通だから気にすんな!」
ヒロは照れた表情で笑っていた。
ヒロは話し続ける。
「???って奴の番号聞いていいか?俺ちゃ んと謝るから…美嘉と連絡とりてぇし別れ たくねぇし」
ヒロ、 やっと謝る決心をしてくれたんだね。 良かった…。
美嘉の phs から ???に電話をかける。
?????????
『もしも~し』 かなり久しぶりの
???との電話。
『美嘉だよ。わかる?』
『もちろん!何かあったのか?』
『???と話したいって人がいるんだよね…電 話かわってもいいかな??』
『おー!いいよ!』
ヒロに phs を手渡した。
『おぅ』 緊張している様子のヒロ
。
『ん?誰だぁ?』
『7 組の桜井弘樹。お前を殴ったやつ』
『お~。どうした?』
『あん時悪かった。便所の窓ガラス…あれ割 ったの実は俺で…』
ヒロは美嘉に聞こえないよう、 離れた場所で会話をしている。
『知ってる。でも俺気にしてねぇからさ! あの時俺も熱くなりすぎたし』
『俺のせいでごめんな』
『マジ気にすんなって!そのかわり美嘉の 事泣かすなよ。泣かしたら奪うからな!ま ぁそれは冗談として許さねぇから!』
『おぅ、お前いい男だな。マジで悪かった。 今美嘉にかわるから』
ヒロは再び美嘉に電話を手渡した。
『もしもし…』
『はいは~い!』 わざとらしいくらいに明るい???。
『何話したの??』
『え?まぁ~男同士の話かな!気にするな ぁ!』
『???ごめんね…』
『美嘉この間から謝りすぎだから!気にす んなって!』
『本当ごめん…』
???の声のトーンが低く変わる。 きっと真面目な話をするからだろう。
『俺は傷ついてる美嘉を見て、弘樹だっ け?あいつには美嘉を任せられないって思 ったんだ。でもさっき電話した時、二人は もう大丈夫だと思った。仲良くしろよ!話 ならいつでも聞くからな!』
『…本当にありがとう』 ???に深く感謝をしながら電話を切った。
いつも話を聞いてくれた???。 ヒロをかばって
学校を辞めた???。
美嘉のために 泣いてくれた???。
最後まで 優しかった???。
あなたは最高に いい男でした。
???が???を好きだった理由も、 今ならよくわかるよ。
学校で会えなくなっても ずっとずっと忘れないよ 美嘉も???を
見習いたい。
本当にごめんね。 そしてありがとう… ありがとう…
自然にポロポロと 涙が溢れ出る。
悲しい涙? 感動の涙?? わからない…。
ヒロは涙を指で拭うと美嘉をぐいっと抱き 寄せ、
すぐに体を離すと ほっぺにチュッと鳴るくらい軽いキスをし た。
「…涙でしょっぱいな」 そう言ったヒロの笑顔は子供みたいで…
窓から見えるグラウンドでは 部活動をしている生徒がたくさんいる。
眩しい夕日が 図書室全体を照らす。
眩しい光に目をそらしながら思い切り背伸 びをしてヒロにキスをしようとしたが、 身長の差が大きいせいか届かない。
ヒロは優しく微笑み 美嘉の体を持ち上げ机の上に座らせ ほっぺに手のひらをにあて唇を重ねた。
長い長いキス…
ヒロの手が制服のスカートをまくりあげフ トモモを撫でる。
「やっ…外から見えちゃうよ!!」
フトモモを撫でるヒロの手を強くおさえ た。
「見せ付けてやろうぜ」 かすれた低い声のヒロ。
耳元で囁かれた声に 抵抗していた力が抜けてしまう。
「ダメだよ!だって…」 言葉を遮るかのようにヒロの舌が美嘉の口
の中へ入って来る。
いつの間にか抵抗するのをやめ、 ヒロを受け入れていた。
ドアの向こうの廊下から聞こえる笑い声 で、
閉じていた目を開く。
いつの間にかグラウンドには誰一人いなく なり、部活動を終えた生徒が 教室に着替えに来る時間…。
「…ヒロ、誰か来ちゃう!!やばいよぉ」 ボタンがはずれてはだけてしまっている制
服のyシャツをもとに戻し 焦って体を起こす美嘉。
「大きい声出したら聞こえるかもな。美嘉 声出すなよ?」
ヒロは意地悪な顔でそう言うと、 再び美嘉の体を倒し首元に唇をなぞらせ た。
ヒロの意地悪… 気持ちいい。
だけど声を出したらバレてしまう…。 声が出そうになると、 ヒロはキスをしながら美嘉の口を塞いだ。
二人はそのまま図書室で愛し合った。 放課後の
図書室で…。
一つになった時、 涙が流れ出た。
「なんで… 泣いてんの?」
心配そうなヒロ。
「幸せすぎて…」
ヒロの腕を ぎゅっと掴む美嘉。
「バーカ!泣き虫美嘉」 顔を見合わせて、
照れくさそうに 微笑む二人。
生のヒロは温かくて… ずっと一緒にいたい。 そう思った。
好きだから 嫉妬したんだよね??
幸せで泣いたの 初めてだよ…。
第五章 命
いつの間にかもう風が冷たい季節。
マフラー無しでは外を歩く気にもなれな い。 バーバリーのマフラーを巻いて学校に行 く。
放課後はヒロと遊び、 家に帰ってすぐに寝る。
全ては順調で何もかもがうまくいってい た。