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恋空 佚名 4708 字 3个月前

声を掛けてきたのは、

おそらく 40 代後半くらいの黒いスーツを 着た少し太ったおじさん。

おじさんは少し距離を置いて隣に腰を降ろ した。

「暇ならおじさんと遊ばない?これでど う?」

両手を広げる。

「意味わかる?…10 万。おじさん偉い人だ から」

あまりのしつこさに顔が歪む。 今は一人でいたいのに。

いくら無視してもおじさん諦めようとはし ない。

「こんなとこに一人で危ないよ。おじさん が服とか買ってあげるからさ。君みたいな

ロリ系のギャルタイプなんだよ~。なんな ら二倍出すよ!」

生ぬるい息が顔にあたり髪の先端が軽く揺 れる。

「悩みがあるならパーッと騒いで忘れよ う?彼氏となんかあったの?ホテルにカラ オケあるしよ」

“彼氏” その響きに何かが頭の中でぷつんと音をた ててキレた。

「…何もかも 忘れさせて………」

腕を引かれたまま ホテル街へと連れて行かれる。

「どこがいい?やっぱり若いからかわいい ホテルがいいよね?」

顔をくしゃくしゃにして嬉しそうにはしゃ ぐおじさんをよそに、 一定の音程で答えた。

「………どこでもいい」 入ったのはピンク色のお城のようなラブホ

テル。

広い部屋の真ん中には大きくてふかふかの 白いベッド。

制服のリボンをはずし ベッドに横になった。

「ルーズソックスがそそるね~!」 体の上に

覆い被さるおじさん。

背広からする きついタバコの香り。 独特な香り。

「………シャワー 浴びてもいいですか」

小声で呟くと、 おじさんは微笑みながら立ち上がった。

「そうだよね~ごめん!じゃあおじさんが 先あびてくるね!いいかい?」

ゆっくりうなずくと、 嬉しそうに風呂場へと消えて行った。

風呂場から聞こえるシャワーの音が 不快に耳に響く。

テレビ音量を最大にし、耳を塞いだ。 冷静なふりをしているけど本当は胸が張り

裂けそうなくらい脈が波打ってて…

何やってんだろ。 後悔と虚しい想い。

こんな時いつも浮かぶのはヒロの顔。 でもなぜか今は ヒロの顔を思い出せない

きっと思い出すと苦しいのはわかってるか ら、 体が我慢することを覚えてしまったんだ。

気がついた時には ホテル代金半分と

【ごめんなさい】と書いた紙を机に置き、 ホテルを抜けだして

走っていた。

ごめんなさい。 やっぱりできません。

大好きだった人に優しく抱かれた体、 粗末にはできない…

騒がしい街中を とぼとぼと歩く。

突き刺さるように冷たい風が 秋を終え冬になることを暗示させている。

その時

「美嘉?!」 懐かしい声に

顔を上げた。

この落ち着いた声… ??だ。

「久しぶり~会って話したのクラス変わっ て以来だね!」

「??~久しぶりぃ……」 一年生の頃は

毎日美嘉と??と??の三人でいたっけ。

でも今??は…。

「何してたの~?」 ??は美嘉の姿に違和感を感じたのか

心配そうな顔で問い掛ける。

「さっきおじさんに声かけられてホテルに 行ったの……」

「えぇ!?それで何かされたの?!」 目と口を大きく開き

驚く??。

「逃げて来たぁ…」

「ばか!それならいいけど…何かあったの? 美嘉は何もないのにそんなことする子じゃ ないってわかってるよ!」

「??ぁ~……」 涙声で

??に抱き付く。

そして二年生になってあった事を全て話し た。

「ヒロ君も????って子も最低…??は話せば わかってくれるよ。美嘉傷つきすぎだよ。 ??は美嘉に幸せになってほしいよ…」

??に話を聞いてもらったおかげで、 心が軽くなった気がしてしまう単純な美 嘉。

「??ありがとぉ…」

「気にしないの!いつでも相談して?」

明日から 学校に行きたくないな。

同じクラスに ??と????と????。

考えただけで気が重い。重すぎる。

どんなに嫌でも 朝は来る。

重い腰を上げ 学校へ向かった。

「おはよぉ~…」 返答がないことを理解しながらも

挨拶をして席につく。

??と????は 昨日と変わらない態度。

もういい。 今さら言い訳する 気ないから。

こんなことで壊れる仲間なら いらない…。

????は今日欠席だと知って少し安心し、 一時間目の教科書を机に出して先生が来る のを待った。

午前の授業が終わり 昼休み。

いつもなら??と????が美嘉の席まで来て、 三人でお弁当を食べる。

当たり前だけど、 ??と????は来なかった。

今日は一人でお弁当。 もう少しで

修学旅行なのになぁ…。

食欲がないままお弁当箱を開いた時、

「一人っすか?ご一緒しませんか~?」 後ろから手の平で

目隠しをされた。

「なーんて?びっくりした?」 ???だ。

「一人か?だったら一緒に弁当食べねぇ? あいつらが美嘉と食べたいらしいんだ~!」

???が指さす方向。 そこにいるのは ????と?????。

同じクラスだけど、 話したことはない。

???と????と?????はいつも三人でいて、 仲間に入れる雰囲気ではないのだ。

???は茶色でツンツンに立たせた髪に口ピ アスが特徴だ。 ヒロと別れた時から相談にのってくれてい て、今一番信用できる男友達。

????は背が高くて、 サバサバした性格だ。

バスケ部に所属していて短い髪がとても似 合う活発な女の子。

?????は長身色白金髪に黒ぶち眼鏡。 いつも耳にヘッドホンをつけて音楽を聞い てる。クールだけどたまにギャグを言った りもする、

不思議な男の子。

「邪魔したら悪いっしょ………」

断りの言葉を最後まで聞かず、 美嘉の頭をチョップする???。

「邪魔じゃねぇから!????も?????もいいや つだから行こうぜ?」

???に言われるがまま、広げたお弁当を持ち ????と?????の席へと行く。

「座りな!」 ???の強引さにたじろぎながら、

開いていた席に腰をかけた。

顔を上げにくい雰囲気。 ずっと仲良しだった三人の間に図々しく割

ってはいっていいのか…。

二人が口を開いた。

「私美嘉ちゃんと話してみたかったんだ?」 持っていたお茶を振り回す????。

「こいつ美嘉ちゃんのこと小さくてかわい い~妹にした~いってうるせーんだわ」

?????が ????の肩に手を置いた。

????と?????は 気さくに声をかけてくれた。

雰囲気が 明るく変わる。

「いいやつらだろ?一緒に弁当食おう ぜ~!」

???の提案に目を輝かせながら小声で問う 美嘉。

「一緒に………食べていいの?!」 三人は口を揃えた。

「「当然っしょ!」」

この日初めて 四人でお弁当を食べた。

???も????も?????も、 美嘉が仲間外れにされていることをなんと なく気付いているみたいだ。

でも 理由を聞いてはこない。

それ以来美嘉が一人でいる時は、 必ず声をかけてくれた。

お弁当も、 移動教室も…。

入りにくいと思ってた三人の間には意外と すぐになじむことができ、 ????は美嘉を妹のようにかわいがってくれ て、 美嘉も????をお姉ちゃんのように慕った。

毎日アホなことばかりしている三人と、 もともとアホな美嘉は驚くぐらいに気が合 った。

いつしか毎日を???と????と?????の三人と 過ごすようになっていく…。

━気付けば 11 月。

修学旅行が間近。 あれから

??と????と話してない。

しかし同じグループなので計画は一緒にた てなければならない。

ある意味 恐怖の時間…。

一つの机に 美嘉????????が集まる。

「……自由行動どこに行きたい??」 弱気な美嘉の問い掛けに二人は全くの無

視。

それどころか、 二人だけで笑いながら計画を立て始めてい る。

「進まないじゃん……」 心で舌打ちし、

二人に聞こえないよう小さい声で呟いた。

遠くでは????達が 心配そうに見ている。

「先生~?」 先生を呼び何かを相談している様子の???

?。

相談を終えるとおもむろに携帯電話をいじ り始めた。

???????????

ポケットの中で携帯電話が振動している。 先生の後ろ姿を確認し、首の骨を鳴らしな

がら受信 box を開いた。

受信:???? ????は美嘉に

メールを打ってたんだ。

《今先生に聞いたら自由行動はグループの 人以外で回っていいみたい?だから私達と 回ろー!同じグループの子に嫌みでも言っ てやってこっちおいで?》

顔を上げると 三人はガッツポーズをしている。 その光景におかしくなってしまった。

激しく席から立ち上がると??と????が横目 で睨みつけてきたので、 美嘉はその場でまだ仲良かった時三人で決 めた自由行動の計画表をぐしゃぐしゃに丸 めた。

そして丸めた計画表を ??と????に向かって投げつけた。

「二人で好きなところ行っていいよっ。美 嘉いると楽しくないしょ?美嘉も楽しくな いし~!!」

床に落ちた計画表は、 戻らない友情の破滅を意味していた。

????達の席に向かう。

??と????は不服そうな顔をしてこっちを向 きながら耳打ちし合っている。

「美嘉~楽しもうね?」

「そうだ楽しもうな!」

「計画立てよ~ぜ」 ????と???と?????のおかげで

今学校が楽しいんだ。

━修学旅行前夜 旅行の

準備をしていた時

????????

着信:???? ずっと避けていた

????からの連絡。

そろそろいいかな…。

『もしもしぃ』

『明日修学旅行だな』 何もなかったように話す????。

『だね?』

『??と喧嘩したのか?』 ????が原因だよ…

いざこざを避けるためにその言葉を飲み込

んだ。

『別にっ!!』

『…返事決まったか?』

普通の会話から 突然変わる話題。

美嘉の中で返事は

100%決まっていた。

『????とは付き合えないの。ごめん……』 電話の向こうから

ため息が聞こえる。

『ヒロか?』

“ヒロ” 久しぶりの名前に

動揺が隠せない。

『ちっ…違う。ヒロはいいの…今は誰とも付 き合う気にはなれないんだ』

『わかった。ダチではいてくれるか?』

『当たり前だしっ!!』 これで一つ

問題が解決した