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恋空 佚名 4672 字 3个月前

“来て良かった”

その通り。 本当に

来て良かった。

????は小さくたたんだタオルを頭に乗せ、 ひそひそと話し始めた。

「優さんとはどう?!」 ????の真剣な眼差し。

どんな答えを期待しているのか…。

「ど…どうってなんもないよ!!」 唐突な質問に

声がうわずる。

「好きになりそうとかないの?!」

「まだわからないなぁ~↓↓」 ????はキョロキョロと辺りを見渡し誰もい

ないことを確認すると 再び話し始めた。

「今日車の中で優さんに美嘉のことどう思 う?って聞いたらカワイイしほっとけない って言ってたよ?」

動揺する心。 しかしすぐに冷静さを取り戻す。

「妹みたいだからだよ~5 歳の妹に似てる らしい!!」

「でもでも~少し考えてみたら?これから 何回も遊んでみてさ?優さんなら私安心出 来るし。美嘉には幸せになってほしいもん! ね?」

強引な????には 負けてしまう。

「……わかったぁ!!」

優が優しくしてくれるのは 美嘉が妹に似てるから。

確かに恋はしたい。 でも辛い恋はもう…。

優はヒロに似ている。 例えば背が高いところ。声が低いところ。 頭を撫でるタイミングや子供みたいに無邪

気な笑顔が…。

だから優とヒロを重ねてときめいたりする 事もある。

でもそれって 恋とは違うと思うんだ。

ヒロはヒロ。 優は優。

似ていても別の人間。

似ているからこそ 恋に発展するのが怖いのかもしれない。

これからは、

“優”という一人の人間を見よう。

長話をしていたせいでのぼせてしまい、 露天風呂を出た。

体や髪を丁寧に洗い 浴衣に着替えて出る。

ちょうどお風呂から出て来た???達と 鉢合わせをした。

優と一瞬目が合ったが、露天風呂で????と 優の話をした手前照れくさい。

美嘉は目線を 地面へとずらした。

別に告白されたわけでもないのに、 何意識してんだろ…。

変なの。

「お~浴衣セクシー?」 いやらしい目付きで二人を見る???の足を

強く踏み付けた。

「セクハラ???!!」

「さっき露天風呂でみんなの声聞こえたよ

?」

????の言葉に ??ちゃんが思い出し笑いをしている。

「???ってアレが…」 何かを言いかけた?????の口を

???が両手でおさえる。

「聞きたいぃ?」 興味深々の????。

「みんなアホや!な?」

優は美嘉に 同意を求めている。

「そっ…そうだね!!」

なるべく意識をしないよう平然を装って答 えた。

指で美嘉の腰あたりをツンツンと突き、 ニヤニヤしている????。

そんな????の二の腕を軽くつねり舌を出し た。

「るせ~!?????!」 熱くなる???に??ちゃんが軽く止めにはい

る。

「まぁまぁ。楽しくしよう~」

「さっき美嘉と言ってたんですよ~旅行来 て良かったねって?」

????の一言でその場の雰囲気が明るくなっ た。

「計画立てたかいがあったわ」 満足げな顔の?????。

「俺もやわ!」

「俺も?」

「俺も~」

優に続き???と??ちゃんも頷いた。

部屋に戻り、 今日一日で遊び疲れてしまったのか布団に 入ってすぐに眠りについた。

夢を見ていた。 真っ暗闇の中、

座り込んでいる美嘉に大きな手を差しのべ てくれる人がいる。

その手につかまって立ち上がり、 ゆっくりと歩き始めた。

歩き始めるにつれ、 真っ暗闇だった世界は少しずつ明るくなっ ていき…

先は見えないけれど、 何かに向かって歩いている。

そんな夢。

美嘉を導いてくれたあの大きな手は 誰だったのだろうか…。

「起きなさ~い!」

??に体を揺すられて 無理矢理起こされる。

「ん…‥もう朝??」

「バリバリ朝?????ちゃん朝風呂に行っち ゃった真っ直ぐ朝食会場に行くって?」

寝癖を水で直し、

はだけた浴衣から服に着替える。

部屋を出て朝食会場に向かうと、 すでにみんなは集合していた。

「「おはよう~…じゃなくておそよう?」」 みんなからの嫌みったらしい挨拶に耳をふ

さぎ、朝食のバイキングを胃が痛くなるま で食べた。

「帰りたくな~い…」 部屋に戻り荷物を詰めながら

????が名残り惜しそうに言う。

「「だよね~!!」」 美嘉と??は声を揃えて

返事をした。

一通り荷物をまとめ、 楽しい思いを残したまま部屋を出てエレベ

ーターを降りる。

外には白とシルバーの二台の車が すでに止まっていた。

行きと同じく??ちゃんが運転するシルバー の車に乗ろうとした時…

「美嘉はこっちの車でしょっ?」 ????は美嘉を半強制的に優が運転する白い

車まで連れて行き、 助手席に乗せた。

変に気を使わなくてもいいのに…。

“また来ようね”

そう約束をし 車は帰り道へと動き出した。

「優さんってどんな人がタイプなんです か?!」

車の中、 ????が身を乗りして問い掛ける。

「気になる~」

「俺も俺も~!」 ?????と???も興味深々。

美嘉は冷やかされないよう窓のほうを向い て景色を眺めながら 聞こえないふりをした。

「俺タイプとかないな。好きになった人が タイプやしなぁ~」

運転に集中しつつも優は笑いを交えて答え る。

曖昧な答え。

「年上が好きとか年下が好きとか!何系が 好きとかないんですか!?」

????が何か情報を得ようと必死に聞き返 す。

おそらく美嘉と優をくっつけるために…。

「年下が好きやなぁ。付き合った人は年上 やったけど!」

ミラーごしに見えた優の顔が一瞬曇ったよ うに見えた。

悲しそうな悔しそうな

…そんな表情。

しかしその表情はすぐに消えいつも通りの 顔に戻った。

2時間の道のりを走り それぞれの家の前で一人づつ降りていく。

1番家の遠い美嘉が 最後だ。

「優さんありがとう?美嘉学校でね~!」 二番目に家の遠い????を見送り、

車の中は二人っきり。

変に意識するのもおかしいから 普通に接しよう…。

「旅行…楽しかったですねっ!!」

車内に鳴り響く音楽の音に負けないくらい の大声で話す。

優は前の車を気にしながら音楽のボリュー ムを下げた。

「そうやな~ってか語使わなくてええよ!」 信号で車が止まり

優がこっちを向いて微笑む。

「じゃあ使わな~い!!優さんも美嘉って呼 んでよ!!」

「じゃあ~美嘉って呼ぶな。美嘉も優って 呼んでな!」

「年上だから言いにくいなぁ………」

「じゃあいつか呼んでくれたらええよ?」

そんな会話をしながら 車は着々と家の方向に近付く。

改めて見るハンドルを握る優の姿が妙に大 人っぽく見えて、 言葉では言い表せないような熱い気持ちを 感じていた。

「今日はお疲れ。また遊ぼうな?」

「あっ…またねぇ」

優が今までどんな恋愛をしてきたか

…聞きたかった。

でも、 さっき一瞬見せた表情を思い出すと聞いて はいけない気がしたんだ。

楽しかったゴールデンウイークが終わり、 また学校が始まる。

三年生にもなると、 卒業が間近なこともあって暇があれば進路 の話ばかりだ。

“○x音楽専門学校” ここ以外に

行く気はない。

ある日、 担任の先生から職員室に呼び出された。

「失礼しまぁ~す」

職員室のドアを開ける。

職員室は嫌い。 煙草やコーヒーが混ざった独特なにおいに 胸がムカムカするから。

「お~いきなり呼び出してごめんな!」 煙草の煙を吐き出す

担任の先生。

「ゴホゴホ…なんですか??」 煙にむせながらも呼び出された理由を急

ぐ。

先生は煙草を灰皿にぎゅっと押し付け火を 消すと

進路調査表を見ながら話し始めた。

「専門学校希望か?」

「……まぁ」

「大学に行く気は?」

「ないですけどぉ~…」

「先生は大学に行くべきだと思うぞ。美嘉 英語得意だろ?卒業しても英語勉強してい けば将来役に立つぞ!」

一見聞くと美嘉の将来を心配して大学をす すめてくれているようだが、 自分のクラスの生徒が専門学校に行くより も大学へ行ったほうが担任の株が上がると いうことを知っている。

大学に行くのが 嫌なわけじゃない。

英語を勉強するのが 嫌なわけでもない。

大人にはわからないこの微妙な気持ち…。

【好きだった人と昔行く約束してたから】 なんて言っても

大人は笑うんだろうなぁ…。

「今のところ、○x音楽専門学校以外は考え てませ~ん」

先生の説得に負けないようキッパリと言い 放ち、残念そうな先生を尻目に職員室を出 た。

授業が終わり、 いつものようにヒロと????が手を繋いで帰 って行く姿を確認してから学校を出る。

わざわざ確認するのは、二人の姿を見たら 今でもまだ悲しいから…??

そうじゃない。 美嘉が二人に偶然会ってしまえば、

確実に気まずい雰囲気になる。

それが原因で二人が喧嘩になって万が一別 れたとかになったら…。

だから二人の帰りを窓から見送る。 それが毎日の日課。

最近 涙を流さなくなった。

泣いても何も解決しないことに気付いたか ら。

泣いたら確かに気持ちがスッキリする。

だけど前に進めるわけではない。 だからあまり涙を流さないことに決めたん

だ。

そんなことを言いながらヒロと約束した専 門学校を希望したりして…。

もう付き合うことはなくてもどっかで繋が っていたいと思っている自分がいる。

………矛盾。

最後の高校生活は早いものでもう夏休み。 夏は海に行ける

大好きな季節?

楽しい夏休み が始まる。

第十二章 前進

じりじりと照り付ける太陽に熱い砂浜。

優しい波の音に みんなの騒ぎ声。

夏休みに入り、 いつものメンバーで海に来た。

クリスマスパーティー以来、 週に一回はこのメンバーで集まっている。

優もケンちゃんも車を持っているから、 遊びに行ける行動範囲がかなり広いのだ。

砂浜に大きいビニールシートを引き、 キャミソールを脱ぎあらかじめ中に着てい た水玉模様の水着で海に向かって走る。

蒸し暑い空気に 冷たい水が心地良い。

金髪の色黒で背が高い人がいると、 つい振り返ってしまう自分…。