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恋空 佚名 4709 字 3个月前

ころ…」

「美嘉は家族みんなが大好きやもんな。」

「うん…」

「なら、それを素直に伝えるとええよ。」

「…伝える?」

「俺も家族好きやったし離婚せんでほしか ったんやけど離婚せんでって言えへんかっ た。今もずっと後悔しとる。あの時俺が素 直になっとったら何か変わってたかもっ て」

美嘉は 今日お姉ちゃんと????に言われたことを思 い出した。

「美嘉はお父さんもお母さんも大好きだか ら、大好きな二人が決めたことを受け止め なきゃいけないんだって…美嘉はもっと大 人にならなきゃいけないの…」

受け止めなければならない。 現実を…。

受け止めなきゃ。

空いてるほうの手で、 美嘉のほっぺをギュッとつねる優。

「家族を想う気持ちに大人も子供もない わ。思ったことを口にすればええねん!美 嘉には後悔してほしくないねん。」

自然に優の体に手を回していた。 胸にうずくまる。 頼ってもいいかな…??

「あのね、いきなりね、毎年行ってた家族 旅行がなくなったの…」

「うん」

「それでね、いきなりお父さんとお母さん が話さなくなってね…」

「うんうん」

「前はね、一つの大きなお皿におかず入れ てみんなで取り合ってたのに、今はみんな 一人一つのお皿に分けられてるの」

「うん」

「居間からね、笑い声が聞こえてこないの。 それでね…」

「うんうん」 優は張り詰めた糸がプツンと切れたように

泣きじゃくりながら話し続ける美嘉の肩を 抱き寄せ、

黙って聞いてくれていた

ただただ頷きながら…。

=

ようやく落ち付いた時、優は服のすそで鼻 水を拭いてくれた。

「楽になったか?」

「…うんっ!!」

「美嘉手出してみ?」 優の体に巻きつけた手を離し布団から出

す。

優は美嘉の親指と薬指と小指を折った。 出来たのは、

ピースサイン。

「ピース?チョキ??」 優は微笑み、

自分もピースをしてその指を美嘉のピース とくっつけた。

「俺がガキん時、親父に教わったおまじな い。 ピースには二つの意味があって、一つ目は

“辛い時とか勇気が出ない時にピースする と元気が出て笑顔になれる”」

「二つ目は??」 返事を急かす。

「二つ目は“誰かに向かって頑張れって応 援する時にピースをすればされた人は成功 する”らしいで!」

「ピースかぁ…そう言えば受験の時とかピ

ースしてくれてたよね!それって頑張れっ て意味だったの??」

「そうやで!だから受験成功したやん?」

「しかも…美嘉今元気出て来たしっ!!」

「やろ?落ち込んだ時はピースやで。俺美 嘉が泣いてる顔も好きやけど、笑ってる顔 のほうがもっと好きやから!」

じゃれあっているうちにいつの間にか二人 共寝てしまった。

????????

枕もとで鳴り響く うるさい携帯電話の着信音で目が覚めた。

着信:家

きっと昨日連絡もしないで外泊したから 心配して電話をしてきたのだろう。

電話はしばらく鳴り続けていたが出なかっ た。 もうちょっとゆっくり考えたいから…。

鳴り止んだと同時に携帯を手に取ると、 メールが二件ほど届いている。

しかも日付を見ると 届いたのは昨日だ。

メール box を開く。 受信:????

《勝手に優さんに話してごめんね。でも、 優さんが1番美嘉のことわかってると思っ たの(:_;)勝手なことしてごめんね。私美嘉の 味方だからね!いつでも話聞くから?》

受信:?????

《心配ばっかかけやがって。でももう慣れ た。むしろこれからも相談してこい!》

…ありがとう。

《話聞いてくれてありがとう(>_<)あと、 優に教えてくれてありがとね!超大好き

(^3-)家のこと、また報告するね。》

心でお礼を呟きながら二人同時に送信。

優は洗面所にいるみたい ちゃんとお礼を言わないと。

それと両親の離婚の意思はおそらく変わら ないだろうけど、

近々家族と話してみる。

もう逃げないよ。

「お、起きたか~。」

洗面所から戻って来た優はなぜか黒いスー ツを着てネクタイを締めている

授業かな。 でもまだ今は春休みのはずだし…。

「行くで!」

優は机から車の鍵を取り指でくるくる回し た。

「えっ、どこに??美嘉ノーメイクだし…寝 癖とかもひどいよ!?」

「えーからえーから」

強引に手を引かれたまま玄関へ行く。 美嘉は玄関の前で立ち止まってしまった。

「はよ行くで!」

「…靴がない!!」

そう…靴がない。 確か昨日????の家で寝ていて、

優が美嘉を抱えてそのまま車に…

「????ちゃんちに靴置いたままやった」

「そーだぁ!!どうしよ~…」

?問題あらへん??

優は美嘉をパッと持ち上げる。 そのまま部屋を出て鍵を閉め、エレベータ

ーを降り強引に助手席に乗せられてしまっ た。

「出発するで!」

出発ったって… どこに行くんだよぉ~…

何も聞かされないで 寝起きでノーメイクのまま外に連れ出され 少し不機嫌だ。

さっき優が車の鍵を指で回してた行為。 あれは優が緊張した時に出る癖だというこ とをすっかり忘れて…。

着いたのは、 美嘉の家の前。

「えっ、美嘉の家行くの?!」

「そうやでぇ」

優は再び靴がなく裸足の美嘉を助手席から 持ち上げ、 玄関の前へと運びストンと降ろした。

「ちょっ…やばいよ!!昨日無断外泊した し…」

「俺を信じろ」

何かを決断したような表情。 何も言い返すことが出来ずにおそるおそる 玄関のドアを開いた。

「た…だいまぁ!!」 居間から聞こえてくるのはいつもと変わら

ない二人の怒鳴り声。

頭が痛くなる。

「入っていいよ…」

「おじゃましますは言わへんでええの?」

「喧嘩して帰って来たの気付いてないみた いだからいいよ!!」

靴箱の横に落ちていた小さなビニール袋を 拾い、優を部屋へと案内した。

「かわいくて女の子らしい部屋やな。美嘉 っぽいな!」

美嘉の部屋に優がいる。 なんか変な感じ…。

優が家に来てくれて嬉しいはずなのに… 笑顔を作っているけど本当はすごく悲しい んだ。

二人の喧嘩の声。 美嘉ね、

昨日無断外泊したんだよ??

怒らないの?? 帰って来たのに気付いてくれないの?? 家族なのに寂しいね。

本当に離れちゃうのかな

「何持ってるん?」

優は美嘉が手に持っているビニール袋を指 さす

「これ玄関の横に落ちてたの。ゴミだった ら捨てようと思って一応持って来たの っ!!」

ビニール袋の中身を確認しようと覗く。 その中身が確認出来た時美嘉は袋を床に落

とした

床に落ちた反動で袋にはいっていた中身は パラパラと音を立てて散らばった。

袋の中身は写真。 お父さんとお母さんが二人でうつっている

写真。

その写真がちょうど二人の真ん中で半分に 破られている。

お父さんが破いたのか お母さんが破いたのか そんなこと今はどうでもいい…。

ただその事実がショックだった。 優は何も言わずに床に散らばったバラバラ

の写真を集め、 机の上に置いてあったセロテープでパズル のように写真をくっつけ始めた

破かれた写真の中に、 美嘉がまだ生まれたばかりの頃だろうと思 われる写真がある。

まだ赤ちゃんの美嘉はお父さんに抱っこさ れていて お姉ちゃんはお母さんに抱っこされてい る。

その写真がみごとに半分に破られ…

【私はお母さんについて行くよ】 昨日お姉ちゃんが言った言葉が鮮明によみ

がえり美嘉はその場に腰を抜かした。

「くっつければ絶対戻るで、大丈夫」 優の言葉で我に返り、

一緒になって写真をセロテープでくっつけ た。

写真の上に涙を流しながら…一枚一枚繋げ 合わせる。

全ての写真をくっつけ終えて再び袋に入れ た時、優が突然立ち上がった。

「作戦開始やで」 優は美嘉を起こし、

写真の入った袋を持ったまま部屋を出て居 間へと向かって行く。

「え??今お父さんお母さん喧嘩中だから やばいって!!」

パニック状態の美嘉を見て優はニヤッと不 敵な笑みを浮かべた。

「大丈夫やで!信じろ」 優が言う“作戦”の意味がわからないまま

居間のドアを開けた。

二人の怒鳴り声が一瞬静まる。

「あの…彼氏連れて来たからっ!!? 半ばヤケになりながら

優を居間へと連れ込むと 優は美嘉の横に移動し、お父さんとお母さ んに向かって頭を下げた。

「美嘉さんとお付き合いさせていただいて る福原優と言います。k 大学の三年です。」

ポカーンとしているお父さんとお母さん。 そりゃあそうだ。

彼氏いること言ってなかったし…。

それにしても優は一体 何をする気だろう…。

「…k 大学は美嘉が受験した大学か」

ポツリと呟くお父さん。 優は本当に聞こえていないのか聞こえない

ふりをしているのかはわからないが、 お父さんの話題に触れずに話し続けた。

「美嘉は昨日俺の家に泊まっていました。 すみませんでした。」

突然何言い出すの!? しかも美嘉さん→美嘉に変わってるし!!

「美嘉昨日ずっと泣いてました。家族と離 れるのが嫌やって…大好きやからずっと一 緒がいいってそう言うてました。こんなに 家族想いな子、なかなかいないと思います」

優は… 優は自分の両親に言えなかったことを、 代わりに言ってくれたのかな。 美嘉にはそう聞こえるよ

「そうなの…?」 お母さんが美嘉に向かって問い掛ける。

美嘉は不安なような… 恥ずかしいような気持ちになり、 何も言えずに下を向いた

沈黙の中、 何かで背中を突かれ振り返る。

優が小さくピースをしてくれている。

昨日の夜、 優が教えてくれたピースの二つ目の意味。

【ピースを誰かにしたら頑張れって意味や ねん。ピースされた人は必ず成功するんや って】

美嘉は汗ばむ手を握りしめ 口を開いた。

「…美嘉はお父さんもお母さんもお姉ちゃ んも大好きなの。だから…離ればなれなんて 嫌だ!!また昔みたいに旅行に行きたい。大 きいお皿におかず入れて取り合いしたい の…家が変わっても住む場所が離れても… 離婚は嫌だよ…」

言い終わると同時に、 優に手を引かれ再び部屋へと連れ戻されて しまった。

「…え??なんで部屋に戻って来る の…??」

何?? 意味わからない。

しかも優の手には、 写真の入った袋がいつの間にかなくなって るし…