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恋空 佚名 4680 字 3个月前

そろそろええかな」 優は意味深な言葉を呟きながら再び手を引

き、 今度は居間のほうへと連れて行った。

ピース…

部屋に戻ったり居間に行ったり…

あまりに忙しい状況の変化に頭がついてい かない

額にしわを寄せながら居間のドアを開けよ うとすると、その手を止められてしまった。

「開けたらあかん!」 そして居間から聞こえる声に耳を澄ませる

優。 美嘉もマネをして耳を澄ませた。

お父さんとお母さんの会話が聞こえる。

「美嘉があんなふうに思ってくれてたなん て…」

ため息をつきながら言うお母さん。

「知らなかったな。」 落ち着いた声で答えるお父さん。

「あら、何かしら?」

ガサガサとビニール袋を開ける音がする。 あ…写真。

きっと写真見てるんだ。

「懐かしいな。結婚する前のやつか?」

「きっとそうね。お腹大きいからお姉ちゃ んがお腹にいる時かしら…」

「そういえばこんな時代もあったな。」

「そうね。」

ドアの隙間から姿を覗いて見た。

お父さんとお母さんは写真を見て微笑みな がら話している。

こんな姿見るの、 久しぶりだな…。

顔を上げると優はニッと笑い、 親指を立てて言った。

「作戦成功やな!」 作戦…。

優が言ってた“作戦”はこのことだったん だ。

覗いているのがバレないうちに、 二人は忍び足で部屋に戻った。

「もしかして、写真わざと置いて来た の!?」

興奮気味に体を乗り出す美嘉。 そんな美嘉を横目で見ながら、優は手をポ ケットに入れ口笛を吹きながら答えた。

「さぁ、どうやろな?」

これで離婚がなくなったのかはわからな い。

でも、 いい方向に進んだのは確かだ。

優のおかげだよ…。

それからしばらく経っても、 居間から怒鳴り声が聞こえてくることはな かった

「そろそろ帰るな!」 玄関へと歩き出す優。

「ありがとぅ!!」

優が微笑みながら玄関のドアノブに手をか けた時居間のドアが開いた。

お父さんとお母さんだ。

「また遊びに来てね。」 お母さんが笑顔で言う。

「美嘉をよろしく」

お父さんは低い声で無表情のまま言った。

「ありがとうございますおじゃましまし た!」

優は頭を下げ、 家を出て行ってしまった

外ではエンジンがかかる音… そしてクラクションを二回鳴らす音…。

そのまま部屋には戻らずお父さんとお母さ んと共に居間へ行きソファーに腰をかけ た。

お父さんは美嘉の隣に腰をかけ、 お母さんは台所で夕飯を作っている。

「ただいまー。」 玄関から聞こえる声

お姉ちゃんがバイトから帰宅したみたい。

いつもはまっすぐ部屋に直行するのに… 今日はいつもと違う雰囲気に気付いたの か、 そのまま居間に来て食卓テーブルのイスに 腰をおろした。

「みんなが集まるの久しぶりだね。」 お姉ちゃんの声が居間に響く。

その言い方は少し寂しげで…。

「今日美嘉の彼氏が家に来たのよ。かっこ いい子だったね!」

お母さんは野菜を切りながらテレビに負け ない声で叫ぶ。

「本当?見たかった!美嘉また連れて来て ね!」

目を輝かせるお姉ちゃんをよそに、 美嘉はお父さんの存在を気にしていた。

父親だもん。 娘の彼氏の話聞いて いい気はしないよね。

昨日優の家に泊まったこともバレちゃった し…。

お父さんの様子をうかがう。 無表情…。

お父さんは新聞を真っ直ぐ見つめたまま口 を開いた。

「これから泊まる時はきちんと連絡しなさ い。優君にも迷惑かけないようにな。」

意外な言葉に居間は静まり、かかっている テレビ番組から聞こえる笑い声だけが響い ていた。

いつもは外泊に厳しいお父さんが… しかも一回しか聞いていないはずなのに

“優”って名前を覚えていた…。

嬉しくてにやけてまう。 美嘉はテレビを見ているフリをして笑っ た。

「この袋何?」 お姉ちゃんは写真が入っている袋を手に取

り、 中を覗く。

テープでくっつけられた写真を見て、 離れ離れになりかけていた家族が少しづつ もとに戻りかけていることに気付いたみた いだった。

「ご飯出来たよ!」 お母さんが食卓テーブルにおかずの入った

お皿を並べる。

美嘉は立ち上がり、 食卓テーブルに向かった

その時見たのは??? 大きい一つのお皿に入ったたくさんのおか

ず。

一人一つのお皿ではない

美嘉とお姉ちゃんは目を合わせた。

「あ~、この大きいから揚げ私が貰うから 美嘉取らないでね!」

「え~お姉ちゃんずるいっ!!じゃんけんし ようじゃんけん!!」

もうダメだと思っていた家族。 美嘉じゃどうにもできないと思っていた。

だけどほんのちょっとの勇気と???

ほんのちょっと素直になることで良かった んだ。

もしかしたらみんな仲直りするきっかけを 待っていたのかもしれないね。

お父さんもお母さんもお互い本当に嫌い合 っているのなら、 昔の写真を見てあんなに幸せそうに笑うこ となんてできないよ???。

この日、 何年振りかに四人で集まり一つの大きなお 皿からおかずを奪い合い、

そして居間ではとてもとても楽しそうな家 族の笑い声が

響いていた???。

家を出ることになった。 引越しの準備は着々と進んでいく。

小学校からずっと住んでいたこの家…。

荷造りをしながら涙が出そうになったこと もあった。

だけど… 大丈夫。

家が変わったとしても、家族が繋がってい れば離れることなんてないもん

寂しくなんかないよね…だから大丈夫なの。

お父さんとお母さんは時々言い合いをする こともまだある。 だけど、前のように家を出て行ったり泣い たりすることはなくなった。

居間から怒鳴り声が聞こえても

少し時間が経てばすぐにおさまり笑い声が 聞こえて来る。

あの日がきっかけなのかはわからない。 もしかしたら本当は二人とも意地を張り合

っていただけで

“離婚”なんてしたくなかったのかもしれ ないね

お母さんがお姉ちゃんを抱き… お父さんが美嘉を抱いたテープでくっつけ られたあの写真。

あの写真は今、 居間のテーブルの上に写真たてに入れられ て飾ってあるんだ。

お姉ちゃんもバイトや学校が忙しいながら も居間に顔出すようになり 家族が集まるようになった。

居間からは前のように笑い声が響いている んだ???。

美嘉は家を出ることをきっかけに、 一人暮らしを始めることにした。

引越し先が大学から遠く交通が不便なのが 理由でもあり、 少しでも家のお金の負担を減らそうと考え たのだ

今までお年玉などをひそかに貯めていた貯 金で自ら不動産に足を運び、

家を決めた。

大学近くにある 1ldk のデザイナーズマン ションの 4 階建ての 2 階。

デザイナーズマンション… 家賃は高く、

かなり無理をしたけど…

一人で不動産に行ってしまったために、

すすめられて断れなくなってしまったの だ。

大学に入ったらバイトしなきゃ家賃払って いけないよ…。

一人暮らしなんて全然考えていなかった し、 家族がバラバラに暮らすなんて嫌だと思っ ていた

だけど離れても繋がっていればそれでいい と今は思える。

“離婚”を予感した時、今までに感じたこ とのない気持ちが生まれた。

寂しい 悲しい 怖い 不安

だけどね、 これからは繋がっている

だから大丈夫だね。

“離婚”からすれば一人暮らしなんて全然 平気。

会おうと思えばいつでも会えるもん!! お父さんとお母さんは

心配しながらも一人暮らしを認めてくれ た。

家族は友達や恋人と違って、 一生切れない絆。

どんなに腹が立っても、絶対に嫌いにはな らない

家族がいたから、

家族の支えがあったから今の自分がここに いる。

もしあの時お父さんとお母さんが離婚して いたとしても、 絆は一生消えることはなかっただろう。

ほんの少しの勇気を出しほんの少し素直に なるだけで変わることだってあるんだよ?

家族は大切な絆だから、大切な宝物だから… ずっとずっと大事に守っていって欲しい。 後悔しないで気持ちを伝えたほうがいいと

言ってくれた優の気持ちが、

今になってよくわかったんだ…。

やわらかい風がそよそよとなびく春。 四月…

もうすぐ大学が始まる。 新しい学校、

新しい生活。

不安と希望を抱え、 美嘉は歩き出した。

第十六章過去

明日は 大学の入学式。

今日は優と??ちゃんと??に、

一人暮らしをする部屋への引越しを手伝っ てもらっていた。

「美嘉~テレビここでええの?」

「あっ、窓側に置いておいてぇ~??」

家電などの重いものは優と??ちゃんが運 び、

雑貨などの軽いものは美嘉と??が車から運 び出す

とりあえずだいたいの荷物を部屋に運び終 えた。

後はダンボールから荷物を出し整理するだ け…。

それは焦らず、 ゆっくりやろうっと!!

一先ず落ち着き、

ダンボールに囲まれた部屋でくつろいでい ると

??ちゃんが近くにあった卒業アルバムを手 に取った。

「これって卒アル?見せて見せて~」

「俺も見たい!」 隣にいた優も覗き込む。

「あたしの写真見ないでよね!」

「美嘉のもダメ~!!」

??と美嘉も一緒になって卒業アルバムを覗 き込んだ。

ページをぺらぺらとめくる??ちゃん。

そして開いたのは 例のページ。

美嘉とヒロと????と??が四人でうつってい る写真が載っている

あのページ。

美嘉と??は目を合わせ、

そしておそらく心の中で同じことを祈って いた。

“何も突っ込まれませんように…“ そんな願いもむなしく…

??ちゃんはその写真を指さした。

「え~もしかして??の元彼?」 気まずそうに答える??。

「…そうだけど」

美嘉も優に聞かれたらどうしよう。 何て答えたらいいんだろう。

しかし優はその写真をじっと見つめたま ま、

何も聞いてこようとはしない。

不謹慎ながらも胸を撫でおろす。 早く違うページを開かなきゃ!!

そんな安心もつかの間…

「じゃあもう一人は美嘉ちゃんの元彼?」

悪びれもなく聞く??ちゃん。 一瞬時が止まる。

??ちゃんは美嘉が元彼に未練があったこと など知るはずもないし、

しょう