がないけど…
悪くないのはわかっているけど、
笑顔でデリカシーのない質問をする??ちゃ んに少し憎しみを感じる。
??ちゃんのばかぁ!!
「…あ、次のページにあたし載ってるよ!」 ??は話を変え、
次のページを開いた。
美嘉に向かって軽くウィンクをする??。 助かった…。
優はその後も何も言わずただアルバムを見 ていた
「明日入学式でね~?」
「遅刻するなよ!」
「ありがと!明日ねっ!!」
部屋から出て 車に乗った三人を見送った。
美嘉は一人部屋に戻り、荷物の整理を始め た。
今日中に終わらせるのは無理かも…。 とりあえず寝床だけは確保しなきゃね!!
この部屋のお気に入りは調節ができるダウ ンライトに白い床。
そして赤い扉。
始めての一人暮らし。 自分だけの部屋があるってなんか不思議。
ダンボールから家族で撮った写真を取り出 し、
壁に貼り付けた。
明日は大学の入学式… 楽しい大学生活を勝手に想像し、
そのまま眠りについた。
?ジリリリリリ?
うるさい目覚ましの音。 この目覚まし時計、
優からもらった引越し祝い。
これからはお母さんが起こしてくれるわけ ではない。
頼るは目覚まし時計のみ…。 優は寝起きの悪い美嘉のために、
大きい音がでる目覚まし時計を買ってくれ たんだ
入学式で緊張してるということもあり、 目覚ましがなった瞬間に飛び起きた。
いつもと違う部屋の風景にとまどいながら も
顔を洗い目玉焼きを焼いて食べる。
「今日はいい天気だぁ~!!」 南向きの窓からは眩しい朝日。
『今日は一日中快晴でしょう』
テレビの中のニュースキャスターのお姉さ んが言った。
初めて着るパリパリとしたスーツに袖を通 す。
スーツは大学の制服みたいなものだ。 スーツを着ると、
なぜか大人になれたような気分になってし まう。
大人っぽく変身した自分を想像しながら、 寝室に置いた等身大の鏡の前に立った。
…絶句。
童顔にスーツが全くと言っていいほど似合 っていない。
それどころか最近染めたばかりの金髪に近 い茶髪のせいで、
ホステスのようだ…。
そんな自分の姿にため息をつき、 メイクを始める。
歯を磨いて、 髪をセットすれば準備は ok!!
気合いを入れてコロンなんかつけちゃった りして…。
そんなことをしているうちに入学式の時間 は迫り
美嘉は急いで家を飛び出した。
入学式の会場であるホテルみたいな会館の 前に到着すると、
??に電話をかけた。
『今どこ??』
『玄関の前にいるよ?』 玄関まで走ると、
みんなはすでに集合している。
長身で黒ぶち眼鏡の?????はなぜか妙にス
ーツが似合っていて、
最近高校を卒業したとは思えないくらい大 人びて見えた。
ギャル男から大分落ち着いたちょいギャル 男の???は、 やはりどう見てもホストにしか見えない…。
お姉系でちょっと派手な??は、 美嘉と同様ホステスみたいだ。
????がスーツ着たら絶対似合うだろう な~…
????がここにいないことを少しだけ寂しく 思いながら、
会場へと入った。
それぞれ学籍番号順に席が決まっているた め、
案の定みんなはバラバラ
仕方なく指定の席に座っていると、 隣に誰かが座った。
きつい香水のかおり。 ちらっと見ると、 ものすごいギャル…。
髪は金髪と言うよりシルバーで、
ピンクの花みたいのを髪に二つつけてい る。
顔黒で、
つけまつげをつけているのか目のまわりは 真っ黒
唇を白く塗っていて、
黄色でキラキラとしたつけ爪が光ってい た。
この表現でどれくらいのギャルなのか、 伝わっただろうか…。
これは見て見ぬフリに限る。 今までたくさんのギャルを見て来たけど、
ここまで本格的なギャルは初めてだ。
何年か前に雑誌でよく見たことあるけど、 まさかこんな身近にいるとは…。
ギャルは別に嫌いではない。 どっちかと言うと美嘉もギャルだし。
でもあまりに派手な子はなんとなく性格が 悪そうなイメージがある。
あくまでイメージだけど…。 その時携帯電話がポケットで振動した。
着信:????
????からだ。 出たいけど、
もうすぐ式が始まってしまう。 後でかけ直そう…
そう思い携帯電話をポケットにしまおうと した時…
「あ~!それ??と同じ機種ぢゃねえ~!??!」 隣のギャルが美嘉の携帯を指さす。
そして自分のポケットからストラップが大 量についた携帯を取り出し、 美嘉の携帯の横に並べた
「ほらぁ~やっぱりぃ!!!!!同じ機種ぢゃ~ ん?仲間仲間ぁ~!!!!!」
一人盛り上がるギャル。愛想笑いをする美 嘉。
「ぢゃあ~同じ機種ってことでぇ~ダチに なんない~??????名前はぁ~?あたし???変 わった名前でしょ!?ポエムの詩って書いて? ?だからぁ~!そっちはぁ?」
なんとなく、
理由はないけど悪い子じゃないような気が したんだ。
うまくは言えないけど、同じようなオーラ を持っている。
そんな気がして…
「美嘉だよっ!!よろしく?」 ??は??と笑いながら、
携帯を開いた。
「ok~美嘉ね~!!!!!今日から??????ね?連 絡先交換しよぉ~!!!!」
??もなんとなく美嘉に同じようなオーラを 感じていたのかもしれないと、今となって は思う。
??と連絡先を交換し、 式は始まる。
学長の話、 校歌などつまらない式…
一時間くらいで式は終わり、
式に参加したみんなは一斉に立ち上がっ た。
「美嘉ぁ~、メールとかするからぁ!!!!!まっ たねぇ~???」
??はハスキーな声でそう叫び、 どこかへいなくなってしまった。
美嘉は再び??と合流。
「大学の学食食べに行こうよ?」 ??の提案で大学へ向かうことにした。
大学に向かう途中、 ????に電話をかける。 さっき出れなかったから
?????????
『もしも~し!』 電話を待ってた様子の????。
『もしもし?ごめんね。入学式だったの!!』
『私こそごめん!今から大学まで遊びに行 ってもいい!?』
『えっ、いいよいいよ?今??とちょうど大学 向かってるとこだし!!』
『良かったぁ~?じゃあ正門で待ち合わせ ね!』
そして電話を切り、 美嘉は小走りで走った。
「なんで走るの!?」 驚いて目を見開く??。
「????が大学来るって!!正門前で待ち合わ せ~?」
「????ちゃんに会うの久しぶりだね。あた しも走る~?」
??も続けて小走りした。
正門前には????が立っている。
「????~?」 美嘉と??が正門へ駆け寄ると、
????が笑顔で振り向いた
「久しぶり!スーツ着てる!入学式だもん ね?」
久しぶりに再会した三人は学食へと向かっ た。
大学の学食はメニューが多く、 なんと言っても安い!!
三人はラーメンを頼み、席についた。
「????は今日資格の学校休み??」 美嘉がラーメンをすすりながら聞く。
「今日は午前で終わり~?」 ????はスープをすすりながら答えた。
「え!?????ちゃん学校行ってるの!?知 らなかったぁ~!どこの学校?」
??がラーメンを食べる手を止め、 興奮気味に問う。
??は????がホームヘルパーの資格とりたい からわざと大学落ちたなんて知らないん だ。
やばかったかな…??
????は落ち着いた様子で答えた。
「資格とるための学校だよん!」
「へ~そうなんだぁ☆」
??はそれ以上は聞かずに納得。 不安が取り除かれる。
その時突然目の前が真っ暗になった。 それと同時に聞こえる????と??の笑い声。
「だ~れだ?」 その言葉でようやく状況を理解。
誰かが後ろから手で目隠ししているんだ と…。
この低い声…
「優!優でしょっ!?」
目隠しする手を離し、 後ろを振り向く。
なんと??ちゃんだ。
「彼氏の名前間違えるなんてヒドイな~!」 テーブルの陰から優が笑いながら出て来
て、 立ち上がった。
「騙すとかありえない~!!」 持っていた箸で優の指を刺す。
「あいたたた!悪かった悪かった?」
学校で優とこんなふうに仲良く出来るなん て…
なんか夢のようだ。
これからもずっとずっと続くといいな。 k 大学を受験して、
本当に良かった!!
ご飯を食べ終わり、 サークル会館へ行くことにした。
前に一度見学した
“旅行サークル”に入る予定!!
旅行好きだし 優もいるしね!!
大学生ではない????も、一緒に旅行サーク ルに入ることになった。
正式な手続きをするために部室に行く。
「失礼しま~す!!」
前に一度ここに来た時はまだ制服で…緊張 してなかなか部室に入れなかったっけ。
でも、もうれっきとした k 大学生?
そう思うと自信が持て、堂々と部室に入る ことが出来た。
なんと部室にはすでに?????と???がいて ちゃっかり手続きをしている。
行動が早い…。
「?????と???にもさっき偶然会ってな。部 室に連れて来たんやで」
?????と???も 偶然優と??ちゃんに遭遇したんだ。
大学って言ったってかなり広いのに、 よく偶然遭遇したな…。
くだらないことに感心しながら靴をぬいで 部室に入った。
????さんが美嘉に向かって軽く頭を下げ る。
????さんとは前に連絡先を交換したけど、 一度も連絡をとったことはない。
軽く頭を下げ返し、 サークルに入る正式な手続きをした。
手続きは終わり、晴れて
“旅行サークル”の一員になることが出来 た。
旅行サークルのメンバーは 35 人くらいい る。
今日たまたま部室にいた 9 人の人達に軽く 自己紹介などをし、
外が暗くなるまで話をしていた。
帰りは優に送ってもらい今日一日の疲れか らかスーツも脱がないままベットへダイ ブ。
その時ポケットで携帯電話が震えた。
メール受信:????さん 一旦ベッドに横になった体を起こし
受信 box を開く。
《入学おめでと(^^)》
あまりに普通の内容に、再びベッドに倒れ 込んだ
携帯を手に取り、 カチカチと返事を打つ。
送信:????さん