「あ~っ!美嘉の水着白くてかわいい!」 ????が美嘉の水着を指さした。
「えへ?おニューなの!!????のもチェック
でかわいい!!??のも夏っポイね!!」
夏らしく、 みんなで水着の誉め合いっ子。
「太った~やばい~!」
「みんなスタイルいいね!私なんか…」
水着姿を見つめながら、自信なさげな??と ????。
「みんなスタイルいいしっ!!美嘉なんてこ んなにやばいしっ!!」
そう言ってお腹の肉をむにっと掴んでみせ た。
「い~やっ!!!!!!??のほうがすごぃよ?ほらほ らぁ!!!!」
??が対抗してさらに強くお腹の肉を掴む。 テントの中には四人の笑い声が響いた。
「お嬢さん達~俺ら海行くけどど~す る?」
外から聞こえるのは ??ちゃんと優の声。
その近くで聞こえる笑い声はおそらく??? と?????だろう。
「今行く~!」 ??が代表して叫び、
テントから飛び出て海に向かって走った。
優に水着姿を見られるのが恥ずかしくて、 そのまま海に飛び込んだ
だって水着姿なんて一年ぶりだもん。
もう裸も見られてるくせに純情ぶるなぁ!! って感じだけど。
裸を見られるのと水着を見られるのはちょ っと違う感覚。
海に飛び込むって言っても泳げないから、 フトモモくらいの深さのところにしか行け
ないのが悲しい…。
みんなも走って来て 次々に海に飛び込んだ。
水しぶきが太陽に当たってじりじりした肌 に心地良く染み渡る。
…あれ 優がいない。
少し寂しい気持ちで 水平線を見ていた。
その時、 ひやっとしたものが体全体を覆う。
…浮輪だ。 このハイビスカス柄の浮輪は、
確か優が買ってくれたやつだ。
後ろを振り向けば、 ニカッと笑っている優。
「浮輪膨らましとった。遅くなってごめん な!」
美嘉は浮輪でぷかぷか浮きながら、 唇を尖らせて答えた。
「別にぃ~!!」 バカ。
本当は寂しかったくせに素直になれっ!!
…と心で自分を応援する
優は浮輪に掴まり、 一緒になってぷかぷかと浮いた。
「寂しかったん?」
「寂しくないよっ!!」 バタアシをして、
優に勢いよく水をかける
「寂しかったからいじけとるんやろ?素直 にならなこうするで!」
浮輪をくるくると回し始める優。
「ギャ!!目回るっ!!許してぇ~!!」
いつの間にか足がつかないくらい深い所ま で来てしまっていた。
優は美嘉と同じ目線の高さまで体を下ろ し、
浮輪を回す手を止め軽く抱きしめた。
「寂しかったやろ?」 優のひんやりとした肌が気持ちいい。
「…めちゃめちゃ寂しかったよっ!!」 優から目をそらし、
少し怒ったように答えた
やっと… 素直に言えた。
「素直でええ子や」
優が美嘉の頭をナデナデする。
子供扱いされた気分になり指で水を弾き優 の顔に飛ばした。
「あ~暑い暑い!今日は暑いなぁ~熱々だ わ?」
二人を見てわざとらしく大声で冷やかす?? ?。
優は???のほうを見ながら美嘉に耳打ちし た。
「あいつさ~水責めにせん?!」 水責め??
楽しそう…!!
美嘉は大きく頷き、 ???に向かって激しく水しぶきをかけた。
「うわ~!口に入った!しょっぺぇ!」 焦る???に優がさらに水をかける。
それを見た近くにいたメンバーも一緒にな って???に水をかけた。
???は抵抗して水をかけ返し、 みんなは髪も顔もびしょ濡れだ。
「みんなでビーチバレーしよ~ぉ!」
????さんが砂浜でビーチボールを持って叫 んでいる。
「おぉ~いいね?」
「やろうぜ!」 みんなは次々に海から上がって行く。
美嘉も一緒になって上がろうとした時、 ??が美嘉の浮輪を掴みながら言った。
「ねぇ~これが“青春”ってやつかなぁ!?」 満面の笑みの??。
「うん!!絶対そうだよ!!これが“青春”」 美嘉もとびきりの笑顔で答えた。
“青春” 年が若く元気な時代。
辞書にはこう書かれてある。 年が若くて元気なら全部が青春なのか??
じゃあ若くて元気で毎日勉強ばっかりして 何も楽しいことがなくて… それも青春でしたって言えるのかな??
美嘉が思うにその時が楽しくて、
いつか将来思い出した時「あの頃は楽しか ったなぁ~。」ってそう思えるのが“青春” なんじゃないかなぁ。
もし何年後かに今日を思い出した時、 美嘉は迷わず言えるよ…
“あの頃は~青春時代だった”
ってね!!
しばらくみんなでビーチバレーをやり、 だんだんと日が沈んで来た。
「お腹減った~そろそろバーベキューの用 意する?」
誰かが言った一言でビーチバレーはお開き になり
それぞれテントで着替えを始めた。
夏とは言えさすがに夜は多少肌寒いし虫が 多い。
寒さと虫さされ予防のためにもスカートか ら上下白のスウェットに着替えた。
長い間海にいたので、 すでに日焼けで肌が痛む
ちょっと肌に服が触れただけで、 ヒリヒリしている…。
「みなさぁん~集合ぉ~!!!!!!」 ??がテントの中で集合をかけた。 美嘉と????と??は??を中心に集まる。
ごそごそしながらカバンから何かを探して いる??
三人の目線は、 ??のカバン一点に集中していた。
??は何かを握ったままグーにして手を前に 差し出した。
「これぇ~みんな一人一個プレゼンとなり ょぉ~ん!!!!!!」
ゆっくり開いた手。 その中から現れたのは
…ゴムだ。
ゴムと言っても、 髪を縛る時に使うゴムじゃない。
その…避妊に使うゴム…
…なんて照れている場合じゃなくて!! ??はそれを三つ差し出している。
「何これ?チョコレート?」
それを手に取る????。 その一言に、
三人は????がまだ処女であるということを 確信。
それと同時に、 ?????~頑張れって!! そう思っただろう。
「チョコぢゃないよぉ~?? コ?ン?ド?ー? ム!!!!!!!」
??が笑顔で答えると、 ????は顔を真っ赤にした
「コココ…コンドーム!?」
「そうだっちゃぁ~!!!!夏の海だから何が起 こるかわからなぃからねぇ~??」
??は残りの二つを美嘉と??に配る。
「サンキュー?もらっておくよ!」 ??は軽い返事をして
ゴムをかばんにしまった
「え~!コ…コンドームいらないよ!」 ????は断固拒否。
しかし??は????のカバンに無理矢理入れ た。
????はまんざらでもなさそうだ…。
「ほらぁ~!!!!美嘉??も早くしまってしまっ てぇ~???」
??は困っている美嘉を急かす。
「あ…じゃあいただいておきま~すっ!!」 断る雰囲気でもなかったので、
ありがたくポケットにしまった。
外からはバーベキューのいい匂い。
きっと早く着替え終えた誰かがさっそく用 意を始めたのだろう。
その匂いに誘われ、 四人は外へ飛び出した。
偶然、 運よく夕日が沈んで行く瞬間だ。
外では肉や野菜を焼いているせいで煙がす
ごい。
その煙がとてつもなく目に染みて… 夕日のせいか煙のせいかはわからない。 胸の奥に何か熱いものが込み上げて、
涙が出そうになったんだ
バーベキューをお腹いっぱい堪能し、
暗くなってきたところで??ちゃんと優が車 のトランクから大量の花火を取り出した。
「??ちゃんと優、気がきくぅ~??」 みんなはその花火に群がり、
ライターで火をつけて 花火を始めた。
???と優と??ちゃんは、
子供みたいに花火をぐるぐると回してい る。
????と?????は二人でラブラブの世界だ。
????さんは花火をせずにバーベキューの片 付けをしている。
美嘉と??は砂に座り込みながら花火をして いた。
「 ね ー ね ー 美 嘉 ぁ !!!!!! 競 争 し な い っ!!??!!??」
??が二本の線香花火を差し出す。
「競争って??」
美嘉は線香花火を一本受け取った。
「どっちが線香花火長くもつかぁ!!!!!先に 落ちたほうが負けぇ~!!!!!!!!!」
「うん、ok?」
「ぢゃあ~勝ったほうがこれからも彼氏と ラブラブでいられるってことねぇ~!!!!!!!」
「いいよっ。絶対負けないよ~?」
「??も負けないも~ん!!!!!!!!!!!」
二人で花火をくっつけ、同時にライターで 火を着ける。
パチパチと光る線香花火
すぐ近くでは優達のうるさいくらい楽しそ うな笑い声が聞こえるのに、
線香花火をやってる空間だけはなぜか静か だ。
パチパチ パチパチ…
落ち着く癒される空間。
??の持っている線香花火の火は次第に弱ま り、
丸い火の玉がポトンと音をたてて砂の上に 落ちた
それから少し経ち、
美嘉が持っていた線香花火の火の玉もポト リと落ちた。
「あ~ぁ~!!!!!!!??の負けだぁぁぁぁ!!」 ??は下を向いて大袈裟に落ち込む。
「やったぁ?美嘉の勝ちぃ!!」 自慢げに言うと、
??は美嘉に向かって舌を出しながら空を見 上げた
美嘉もつられて 空を見上げる。
瞬く星…。
いつもなら家や店の光でぼんやりしか見え ないけれど、
ここは…海は光が少ないから星がはっきり 見える
??は手を伸ばして星を取るそぶりをしなが ら寂しげにポツリと呟いた。
「やっぱり??の負けだょねぇ…そうだょね ぇ…」
??の言葉の意味を この時は理解出来なかった。
ただ、
??に初めて会った時に感じた自分と同じオ
ーラを少しだけ感じていたんだ…。
その時??ちゃんが二人のもとに歩いて来 た。
「??知らない?」
そう言えばバーベキューを食べた後、
寒いから上着取りに行って来るってテント に行ったまま帰って来ない。
「ちょっとテント見てくる!!」 心配になり、
見に行くことにした。
「いってらっしゃぃ~!!!!」 さっきの寂しげな??はもういない。 元気な??に戻っていた。 テントは静まり返っている。
??疲れて寝ちゃったのかな??
もし寝ていて起こしたらかわいそうなの で、
忍び足でテントに近づき入口のチャックを 開けた
すると??はテントの中に座り、 背を向けている。
手の